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研修医の声 Vol.6 初期臨床研修医 金山医師
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後期臨床研修医では経験できない症例を経験する貴重な時間
こんにちは、高砂市民病院初期臨床研修医の金山です。3月に入ってようやく暖かくなるかと思いましたが、まだまだ寒く暖房が手放せない状況です。高砂に来て2回目の冬が終わろうとしていますが、寒さには一向に慣れません。どうやら何度経験しても寒さに対する耐性はできないみたいです。
時間は思ったよりも早く過ぎるものですが(毎回書いている気がします(笑))、研修医2年目の終わり際になってより強くその言葉を実感しています。僕はこの3月で高砂市民病院においての初期臨床研修を終え、次のステップとして後期臨床研修医となり専門医取得へと向けて進んでいくことになります。今までは診療科を数ヶ月単位で選択して研修していましたが、今後は他科に転科しない限りは同じ診療科で働き続けることになります。
ここで研修先を探している最中の先生方への話に繋げさせて頂きますが、初期臨床研修はこの後期臨床研修医となる前に医者として最低限必要な能力を身に付けていく時間であり、後期臨床研修医では経験できない症例を経験する貴重な時間になります。同じ病院の研修医であっても診療科を選択する時期によって担当する症例は違うため、全く同じ経験ができる初期臨床研修医は存在しません。そのために初期臨床研修医を募集している病院では特色として三次救急を受け入れている事や症例数が多い事等をアピールポイントとしています。当院は二次救急指定病院であり、三次救急を担っている病院と比較して確かに緊急性の高い疾患と遭遇することは少なく、また遭遇しても夜間では手術や緊急の処置が必要な症例であれば近くの大病院へと転送しなければならない事もあります。そういった意味では確かに他院と比較して救急対応に関しては劣っている面も存在するかと思います。
しかし、僕はこと初期臨床研修医における救急対応ということであれば当院と大病院の間にはそれほど大きな差はないと考えています。これは実際に僕自身が三次救急を行っている他院の救急科へと研修に行き、その病院の研修医と交流をする中で感じた事です。その理由として思ったことは、おそらく救急対応の場において初期臨床研修医の間にできる事は問診、身体所見聴取、各種検査オーダーといった初期対応が殆どで、手技としてもCVカテーテル挿入や動脈ラインの確保(研修病院にもよるかもしれませんが)程度であり、治療方針を考えても決定し治療する事を行わない(というより当然行えない)からです。初期臨床研修医の間は治療や対応に関しては上級医の先生の方針に従い行動するため、基本的には原因疾患の診断に必要な項目のみ考えていれば良い事になります。そういった初期対応に関しては経験を通してどれだけ自分自身の救急対応を構築するかが重要になり、例えばこの症例ではこういう所見を取るべきであったとか、こういう疾患の可能性を考えてこの検査を提出するべきだったという事です。これらに関して症例の対応が終わった後に反省・検討を行い、その中で徐々に自分自身の救急対応の構築に繋がっていきます。そういう意味では当院にて経験できる症例でも十分に検討を行えば(可能であれば同期の研修医や上級医の先生方と検討できればなお良いと思いますが)、初期臨床研修医の基礎としては十分な能力が得られるかと思います。それでもなお不十分と判断した場合、最初に少し触れたように当院では協力病院にて希望すれば救急科研修を行うことが出来るため、選択しても良いかと思います。
当院研修医募集サイトにおける“研修医の声”は今後も更新される予定とのことですが、僕自身が書く文章としては岡本先生共々これで最後となります。拙いながらも少しでも何か伝わればよいと思い一所懸命に考えましたが、先生方が今後初期臨床研修病院を選択する上で何か少しでも感じてもらえる物があれば幸いです。今後は後輩研修医の先生が僕よりも読みやすい上にわかりやすい文章を書いてくれるでしょう(笑)。
高砂市民病院では引き続き来年以降も初期臨床研修医を募集しています。幸い4月からも新たに二人の初期臨床研修医の先生が来られるとのことですので、もし当院での初期臨床研修に興味があれば一度見学にいらして下さい。高砂市民病院が先生方のご来院をお待ちしています。
高砂市民病院
初期臨床研修医 金山