高砂市民病院オープンカンファレンスのご紹介
2019年11月28日(木)高砂オープンカンファレンスを開催しました。
今回のテーマは『インフルエンザ』です。
三木医院 院長 三木 健史先生から開会の挨拶で、
地域医療連携推進しながら質の高い医療体制を
構築するためにも医療従事者が垣根を越えて
情報共有する事に意味があると言ったお言葉を頂き、
第7回高砂オープンカンファレンスがスタートしました。
インフルエンザの最新情報と病院・高齢者施設・地域で
アウトブレイクを防ぐ対策をテーマに、ICTメンバーによる4講演を実施しました。
【内容】 本日は、楽しく・学ぶ 感染セミナー!
講演1:
- 「新型インフルエンザを含めたインフルエンザの最新情報」
高砂市民病院副院長 渡部 宜久 講演2:
- 「インフルエンザの検査」
高砂市民病院 中央検査技師 古市 茂 講演3:
- 「インフルエンザワクチンと治療薬」
高砂市民病院 薬剤師 宮崎 千尋 講演4:
- 「インフルエンザQ&A」
高砂市民病院 感染管理認定看護師 中島 博美
【講演1】
幻想的な新潟長岡花火大会の写真がオープニングとなった渡部副院長の講演でした。前半は「高砂市民病院における地域包括ケア病棟の活用」をテーマに実績データーや消化器癌転院患者のフロー説明がありました。
具体的な症例提示の後、急性期病棟と地域包括ケア病棟の役割分担を、外科外来→3東病棟→3西病棟をモデルにチーム医療のあり方が再認識出来た内容でした。後半はインフルエンザが当院でアウトブレイクした2015年、2016年に展開された感染制御室の的確な対応と予防投与の実際でした。予防投与に関する検証から職員への予防投与の問題点と対策も明確に説明して頂きました。
当院における標準予防策、飛沫感染の予防策はしっかりしていたと評価もありました!皆さん今年もしっかり取り組みましょう!
【講演2】
古市臨床検査技師からは、インフルエンザ迅速キットのメリットと測定原理をわかりやすく説明して頂きました。なるほどと納得出来る内容でした。
検体は鼻腔拭い液、検査のタイミングは発症後12時間から48時間みなさん覚えておいて下さい。
【講演3】
宮崎薬剤師からは、薬とワクチンをテーマにウイルスの増殖過程と抗インフルエンザ薬の作用点をシンプルに図示して頂きました。
治療薬の種類や使用方法も良く解りました。
これでワクチンの働きや接種方法も患者様にわかりやすく説明できると思います。
【講演4】
中島感染管理認定看護師からは、「なぜなに感染対策問題Q&A」として、ほんとうにインフルエンザ対策が理解できているかを、10問テストして頂きました。
今日の講演をしっかり聴いていれば簡単ですと言われ、ドキドキしながら?楽しく学ぶことが出来ました。
医師を含む多職種の院内職員だけで無く、薬学部実習生や、地域の病院施設、老人保健施設、訪問看護の皆さまと一緒にクイズ形式の研修で、大いに盛り上がりました。後日発表される、部署毎正解率の発表を楽しみにしておきましょう!
最後に、渡部副院長の挨拶で11月のオープンカンファレンスは閉会となりました。今回の参加者は院内外で113名でした。
感染制御室、ICTの皆さま、ありがとうございました。
次回、1/23(木)テーマは『高齢者と生活習慣病』です。多数の方のご参加をお待ちしております。
2019年9月26日(木)高砂オープンカンファレンスを開催しました
今回のテーマは『整形外科』です。
大森整形外科医院 院長 大森 裕 先生から開催の挨拶をいただき、
第5回高砂オープンカンファレンスがスタートしました。
【今月の内容】
講演1:
- 「骨脆弱性骨折」
高砂市民病院 リハビリテーション室医長 浅野哲弘 医師 講演2:
- 「大腿骨近位部骨折 その特徴と動向」
高砂市民病院 リハビリテーション室 新村秀幸 理学療法士 講演3:
- 「大腿骨近位部骨折のリスク」
高砂市民病院 整形外科副医長 中村圭 医師
【講演1】
前半では基本となる骨の知識から、骨脆弱性骨折の危険因子でもある骨粗鬆症の検査と治療について、後半では骨脆弱性骨折の分類について講義していただきました。骨は、カルシウムだけではない種々の成分とコラーゲンによる、骨質と骨量(骨密度)のバランスによって成り立ち、絶えず形成と破壊を繰り返していること、当院患者でも高齢者の半分以上が骨粗鬆症であるというデータなどを示していただき、レントゲンや血液による骨の検査項目や、薬物治療についても紹介されました。
【講演2】
骨脆弱性骨折の一つで、股関節の付近に起こる「大腿骨近位部骨折」について、その受傷リスクや予後について講義していただきました。大腿骨近位部骨折は転倒によって引き起こされることが多く、年齢、性別、服用しているお薬の副作用などが転倒のリスクに大きく関わることを示すデータが紹介され、治療後は生命予後や機能予後を改善するため、生活するうえで必要な「実用歩行」を取り戻すことをリハビリの目標としていることが紹介されました。
【講演3】
大腿骨近位部骨折について、手術の種類や方法、術後のリスクとその回避について講義していただきました。手術にあたって患者の日頃の歩行状態、合併症、認知機能、そして種々の検査結果などから適した手術方法を決め、術後の骨のズレ落ちを防ぎ、正しい骨の整復位を保ちつづけられるように気を配っているといったお話がなされ、実際の症例を、画像を交えて解説していただきました。骨の壊死を防ぐためにも、やはり早期治療が重要とのことでした。
今回の講演で3者共通していたのは、骨折を治して、患者が再び歩き、いつもの生活を取り戻すことを目標としている旨の話がなされたことです。当院整形外科およびリハビリテーション室のチームワークの良さがうかがえる、印象的なシーンでした。
最後に大野管理者の挨拶で、9月のオープンカンファレンスは閉会となりました。今回の参加者は院内外で56名でした。
次回、10月24日(木)テーマは『防災』です。多数の方のご参加をお待ちしております。
平成31年4月25日(木)高砂オープンカンファレンスを開催しました。
大森整形外科医院院長 大森 裕先生から開催のご挨拶をいただき平成31年年度第1回高砂オープンカンファレンスがスタートしました。
平成最後のオープンカンファレンスは各部署より、業務紹介や取り組み内容、学会発表報告などについてご発表いただきました。
【今月の内容】
講演1:
- 「臨床工学技士の業務紹介」 臨床工学室 木村一樹
講演2:
- 「医療情報業務について」 医事課医療情報係 河野孝幸
講演3:
- 「ポリファーマシーの取り組み」 薬剤科 石見淳子
講演4:
- 「作業療法について」 リハビリテーション室 多田知史
講演5:
- 「各部署の必要な手指衛生はこれだ」 感染管理認定看護師 中島博美
講演6:
- 「周術期連携用紙を用いた部署間での患者情報共有の評価」 手術室看護師 大久保美貴
講演7:
- 「ローテーション勤務におけるMRI検査内容標準化の取り組み」 中央放射線室 堀井俊史
講演8:
- 「昨年度に中央検査科で学会発表して微生物検査関連の症例」 中央検査科 伊藤拓哉
最後に院長の挨拶で4月のオープンカンファレンスは閉会となりました。
今回は、院内外より73名の参加がありました。
次回は5月23日 テーマは『医療倫理』です。
多数の方のご参加をお待ちしております。